千の花束を君に






「それでは、おやすみなさいませ」

そう告げて微笑んだ侍女が、丁寧に一礼して下がると、部屋の中には二人だけが取り残された。
小さな王国であるがゆえに、贅を尽くした・・・と表現するには程遠いが、それでも王太子夫妻のために用意された寝室は広く、あちらこちらに花が飾られて、甘い香りが優しく包んでいる。
その中心にある寝台に腰を下ろしていた新婦は、初夜に似つかわしくない、困ったような戸惑ったような顔をしてドア付近で立ち止まってしまっている新郎を見つめ、一つ息をついた。

「とにかく、こっちにこないか。そんなに離れていると話もできない」
「はい・・・・」

新妻に促されるままに、王太子──セレストは寝台へと歩み寄る。
そして、美しい金の髪を解いて下ろし、海のように真っ青な瞳で見上げるシンデレラを見つめた。

この、これまでに見た誰よりも綺麗で可愛らしい少女が、実はだなんて、一体誰が思うだろうか。
確かに初対面の折から、一人称は「僕」だったし、気性はさっぱりと、売られた喧嘩は必ず買う男らしさで、物言いも珍しいくらいに率直ではっきりしていた。
しかし、そんなものは全部すっ飛ばして、女性だと思い込んでしまったくらい、清楚なドレス姿は可憐で美しかったのである。
そのまま1ヵ月後の結婚式当日、つまり今日の今日まで性別を疑いもしなければ問いもしなかったのだから、ある意味、非常にマヌケと言えばマヌケだった。
こののんびりとしすぎた王国では、同性同士の結婚も認められているし、女装の男性も、男装の女性も当たり前に街を歩いている。
他国から見れば相当に非常識であるらしいが、それが普通である以上、どれほど相手が綺麗で可愛らしくても、一度は疑ってみるべきだったのだ。

「立ってないで座れ。見下ろされて話をするのは好きじゃないんだ。ただでさえ貴殿は背が高いんだし」
「はい・・・・。では、失礼します」

人一人分ほどの間隔を空けて、セレストはシンデレラの隣りに腰を下ろす。
すると、シンデレラはセレストを見上げて、にこりと笑った。
その笑顔さえも、めまいがするほどに可愛らしい。

「それじゃあ、これからについてだが」
「・・・・はい」
「まず、最初に謝る。もしかしたら気づいてないのではないかと思っていたんだが、式の当日まで男だということを言わなかったのは、僕のルール違反だ。すまなかった」
「そんな」

率直な言葉で謝罪されて、セレストは慌てる。

「勝手に思い込んで確認しなかった私も悪いんですから・・・・。まぁ・・・確かに驚きはしましたけど・・・・」
「うん。だから、それは本当に悪かったと思う。でも式は終わってしまったからな。仮にも王子が、今日結婚して明日離婚するというのも体裁が悪いと思うし」
「離婚って・・・・!?」

思わず声を上げたセレストに、しかしシンデレラは動じることなく、セレストの翠緑の瞳を見つめ返した。

「だから、離婚は体裁が悪いからやめよう、と言ってるんだ。人の話は最後まで聞かないか」
「あ・・・はい・・・・」

そうなのかと、内心胸を撫で下ろしながらセレストが頷くと、シンデレラは、よし、とうなずく。
そして、軽く上げた右手の人差し指を伸ばして、自分と相手に言い聞かせるように小さく振って見せた。

「それでだ。王子妃あるいは将来の王妃が、王国の共同統治者、という意味であるのなら、僕は多少は貴殿の役に立てると思うんだ」

考えるような横顔でそう言い、シンデレラはセレストに視線を向ける。

「僕は小さいながらも領主の子供として生まれ育ったし、両親が死んでからは、あの継母と継姉たちのおかげで、下働きというか庶民の生活も十分に味わった。
だから、中小領主が領地を治める苦労も父や兄を見て知っているし、毎日、市場で買い物していたから、小麦や肉や野菜の適正価格も知っている。いつもオマケしてくれた八百屋のおばさんや肉屋のおじさんが、毎日の生活の何が楽しくて何が不満なのかも知っている。
それらは、この国を統治する上で、非常に有意義なことだろう?」
「はい・・・」
「一番最初に舞踏会で出会って、話をした時、そういうことも含めて貴殿は僕を見初めたんじゃないのか?」
「・・・・・そうです」

うなずき、セレストは聡い輝きをたたえた青い瞳を見つめた。

「今、あなたがおっしゃったことを全て含めて、あなたしかいないと・・・・一生の伴侶に相応しいのはあなただと思いました」
「うん」

返事を聞いて、分かっているというようにシンデレラは頷く。

「求婚相手が王子だったからな。僕も一応、真剣に考えたんだ。そりゃあ、三食昼寝従者つきは魅力だったけど」

だからといって、自分にするべきことがないのは嫌なんだ、と天井を見上げて言ったシンデレラの細い肩を、長い金の髪がさらりと滑り落ちる。
燭台の明かりを受けた、その目映いばかりの黄金色の輝きに、セレストは一瞬、目を奪われた。

「で、僕が知っていること、これまでに見聞きしたことを貴殿に伝えることができたら、この国をもっと良くして、みんなが幸せに暮らせるようにする手伝いができるんじゃないかと思った。その僕の考えは間違ってないだろうか?」
「ええ、何も・・・・。私があなたに望んだのも、そういうことです」
「そうか」

ほっとシンデレラは息をついて、うなずく。
その仕草に、彼女・・・ではなく彼が本気で考え込んでいたのだということに気付き、セレストははっとなる。

「シンデレラ・・・・」
「じゃあ、後の問題は僕の性別だけだな」
「は?」

呼びかけた声を、相変わらずのあっさりとした口調で遮られて、セレストは思わずシンデレラの顔を見直した。
すると、シンデレラは、きょとんとセレストの顔を見返す。

「だって、貴殿は女性と結婚するつもりだったんだろう? だったら僕じゃ不都合じゃないか」
「は・・・・」
「単に国政の助言をするだけなら、王子妃という肩書きは絶対に必要なものじゃない。臣下で相談役であってもいいだろう? 実際、僕は本当は魔法使いになりたかったんだし、宮廷魔術師というのも、冒険者には落ちるけど悪くはないしな」
「あ、あの・・・・」
「王子が離婚じゃ体裁が悪いから、王子妃は事故か病気で亡くなったということにして、僕は髪を切って男の格好をすれば、何の問題もないと思わないか。貴殿はまだ若いんだし、新婚早々に妻を亡くしたとなれば同情票で、更に縁談が押し寄せると思うぞ。その中から好みのタイプを選べば・・・・・」
「ちょ、ちょっと待って下さい!!」

立て板に水で、さらさらと言葉を紡ぐシンデレラを、セレストは大きな声を上げることで止める。

「あなたは一体、何をおっしゃってるんですか!?」
「だから、貴殿の結婚問題だが」
「私の妻は、あなたでしょう!?」

叫ぶように言ったその言葉に。
シンデレラは、これまでで一番きょとんとした表情になった。

「そりゃあ結婚式を挙げたんだから、妻には違いないだろうが・・・・僕は男だぞ?」
「分かってますよ」
「貴殿は女性の妻が欲しかったんだろう?」
「それは、あなたが男性だと知るまでです!!」
「は・・・・?」

真っ青な瞳を大きく見開いたシンデレラを見て、ああもう、とセレストは嘆息する。
目の前の相手は、稀有な程に聡明だが、こちらもはっきり言わなければ伝わらない相手だということに、今更ながらに気付いて。

「確かに、あなたを女性と思い込んで求婚しましたけれど、それは女性でなければ駄目だという意味ではなくて、あなたでなければ駄目だという意味なんです」
「は・・・・」
「もっとも、あなたに男性だということを打ち明けられて考えて、初めて気づいたことですが・・・・」

そして、セレストは真摯にシンデレラの瞳を見つめる。

「それより私の方が、お聞きしたいんです。あなたはいいんですか、私のような男の妻になっても・・・・」

──それこそが、真実を打ち明けられて以来、セレストの中を占めていた疑問と不安だった。
自分は、この聡明で綺麗なひとを伴侶として得られるのなら、何でもいいと思った。
だが、シンデレラの方はどうなのか。
打ち明けられるまで求婚相手の性別にも気付かないような鈍い男に、愛想をつかしたのではないか。
否、そもそもからして、自分が彼女(彼)を望んだように、自分を望んでくれたことがあるのか。

本当は何度も思っていたのだ。
三食昼寝従者つき、という条件にうなずいてはくれたが、シンデレラは本当に自分と結婚してもいいと思ってくれたのか。
出会った瞬間に、この人しかいない、必ず幸せにすると自分に誓いはしたけれど、話をすればするほど、シンデレラは強く聡明で、自分などいなくても彼女自身の力で幸せになれる力を持っているような気がして。
ますます惹かれる一方で、不安になった。
自分が、その綺麗な細い手を取る資格があるのかどうか、どれほど考えても分からず。
そして、直接尋ねることも怖くてできずに。
今日という日を迎えてしまったのだ。

女性だと思い込んでいた時でさえ、そんな有様だったのに、ましてや男性だと知った今は、尚更。
自分なんかより遥かに強く聡明で、綺麗な彼を、自分のものにしてしまっていいのか。
そう思うと、指先を触れることさえ躊躇われた。

「ちょ・・・ちょっと待て」

真剣な瞳で見つめられて、シンデレラが戸惑ったようにまばたきする。
そして、しばし考えるように視線を落としてから、もう一度セレストを見上げた。

「僕は・・・男だぞ? 貴殿は本当にそれでいいのか?」
「良いも何も・・・・男性であろうと女性であろうと、私の伴侶にしたいのはあなただけです」
「本気で言ってるのか?」
「本気です。愛してます、シンデレラ」

そう告げた途端。
透きとおるように白いシンデレラの頬が、淡い薔薇色に染まった。

「シンデレラ?」

そのまま固まったように黙り込んでしまったシンデレラに、セレストはまずいことを言ったのかと不安になって、顔を覗き込む。
と、平気だ、と小さな声で答え、シンデレラは右手でセレストの顔をぐいと押しやった。

「ちょっと・・・・びっくりしたんだ。愛してる、なんて、誰かに言われたのは・・・初めてだったから」

そして、顔をそむけたシンデレラは赤くなった頬をごまかすように、手の甲で顔を擦る。
そのどこか子供っぽい、可愛らしい仕草にセレストは微笑んで。
どうしようもないほど愛しさを覚えながら、顔を擦るシンデレラの手をそっと抑えた。

「そんなに擦ると、余計に赤くなってしまいますよ」
「むー」

小さくうなりながらも、シンデレラは手を止める。
まだ頬が綺麗な薔薇色に染まったままの、繊細に整った顔を見つめて、セレストはもう一度、先程の問いを繰り返した。

「シンデレラ、私はこの通りの何のとりえもないような男です。それでも本当にあなたを愛してます。あなたは、私を選んで下さいますか・・・・?」
「───」

シンデレラは即答せず、じっとセレストの翠緑の目を見上げて。
それから、小さく笑った。

「貴殿は、本当に鈍いんだな」

くすりと微笑んで、シンデレラは手を上げ、セレストの髪に触れる。
そして、ひどく優しい仕草で、その髪を梳いた。

「あのな、僕の性格を考えてみろ。いくら三食昼寝従者つきが魅力的だったからといって、好きでもない男からのプロポーズを受けると思うか? ましてや僕だって男なのに」
「あ・・・・」
「幸せになろう、と言っただろう? 僕は、嘘でそんなことは言わない」

そう言った、青い瞳が宝石のように綺麗で。
セレストは声もなく、その煌めきに見惚れる。
そんなセレストの髪に触れていた手を、首筋に回して。
シンデレラは、夫となった青年をきゅっと抱きしめた。

「本当にびっくりしたけど。プロポーズも、さっきの愛してると言ってくれた言葉も、すごく嬉しかった。男でもいいなんて言ってくれるとは思ってなかったし」
「シンデレラ・・・・」
「僕も貴殿が好きだ。初めて見た時から、なんか放っておけないような気がしたんだ」
「それは・・・・」

確かに、二人の一番最初の出会いは、舞踏会でシンデレラの継姉・白鳳に迫られて困惑の極致にあったセレストを、シンデレラが男らしく助けた、という何とも王子と姫君が逆転したようなシチュエーションだった。
それで放っておけないような気になった、というのは喜ぶべきなのか嘆くべきなのか、少々悩みながらもセレストは、くすくすと笑っているシンデレラを抱きしめる。
そして、二人は抱き合う腕を少しだけ緩めて、互いの顔を見つめて。


そっと口接けた。


触れるだけの優しいキスをかわして、瞳を見交わし、また微笑み合う。
それからまた抱きついてきたシンデレラを、セレストはこの上もなく幸せな気分で抱きしめた。
胸にすっぽりと収まる温かい華奢な身体を優しく包み込み、さらさらと流れる金の髪をゆっくりと梳く。
そうしながら、

「でも・・・・どうして女性の格好をなさっているんです? 特にドレスがお好きというようではなさそうですけど・・・・」

ふと、気になっていたことを問いかけると、腕の中で小さくシンデレラが身じろぎした。

「ああ、これは亡くなった母上のせいなんだ」
「あなたの母君の?」
「そう」

うなずいて、シンデレラは顔を上げる。

「僕は兄上と二人兄弟だったんだが、母上はどーしても女の子が欲しかったらしくてな」
「まさか、それで・・・?」
「うん。二人目の息子が自分似の金髪を持って生まれたのをいいことに、喜々として僕に女の子の服を着せたんだ。そこいらの女の子より、よっぽど美少女でしょ〜なんて楽しそうにおっしゃりながら」
「そ、それは・・・・」
「で、僕のワードローブには女の子の服しかなくて。そのうち、僕が十二歳になった時に母上は病気で亡くなられたんだが、今度は父上が母上を恋しがってな。そうなると母上似のこの髪を切るわけにもいかなくて・・・・。
その後、父上も兄上も亡くなられて下働き同然に扱われるようになってからは、家事の邪魔にもなるし、何度も切ろうと思ったんだが・・・・」

そう言って、自分の長い髪を見下ろしたシンデレラに、セレストは微笑んだ。

「お切りにならなくて良かったですよ。こんなに綺麗なんですから」
「・・・・でも、僕は男なんだし」
「関係ありません。綺麗なものは綺麗です」

きっぱりと告げて、セレストはそっと金の髪を手に取り、口接ける。
そして、自分を見つめるシンデレラをもう一度、胸に抱き寄せた。

「そういう事情だったんですか」
「・・・・うん。すまなかったな、話すのが遅れて」
「構いませんよ。あなたはこうして、私の傍にいて下さるんですし」

本心から言いながら、セレストはゆっくりとシンデレラの髪を梳く。
さらさらとした癖のない髪は、ほんのりと温かく、触れているとひどく心地いい。

「あ、そうだ。それからもう一つ。僕の本当の名前はシンデレラじゃない」
「え?」
「『灰かぶり』なんて、変だろう? これは下働きで薄汚れていた僕に、義理の家族たちがつけた呼び名だ。僕の本当の名前は、カナンという」
「カナン?」
「そう」

初めて聞く名に、セレストは目をまばたかせる。
だが、これまでシンデレラと呼んできた相手に、その名はまったく違和感がなく。

「綺麗な名前ですね」
「そうか?」
「ええ。あなたにはとても似合ってますよ」
「貴殿のセレストという名も綺麗だと思うけどな。空の一番高いところの青のことだろう?」
「そうですが・・・」

飾り気のないシンデレラの言葉に、セレストは少しだけ照れを覚える。
が、言うべきことは言おうと、続けた。

「これからは、セレスト、と呼んでいただけますか? 私も良ければ、カナンと呼ばせていただきますから・・・」
「セレスト?」
「はい」

凛と澄んだ声で、ひどく大切なもののように口にされた自分の名前に、セレストの胸に切ないほどの愛しさが込み上げる。
そしてセレストは、改めて腕の中のシンデレラを優しく抱きしめた。

「そう、呼んで下さい」
「──うん」

うなずいて、シンデレラもきゅっと背を抱き返してくる。
たまらないほどに愛しくて、甘い香りのする金の髪に口接け、飽きもせずに優しく梳く。
と、呟くように小さな声で、シンデレラが言った。

「なんか・・・・すごく、安心する」
「え・・・?」
「僕が子供っぽいのかな。──でも、昔、母上もよくこうして髪を撫でてくれたから・・・・」
「カナン・・・」

そっと微笑んで、セレストはシンデレラの髪を撫でた。

「ちっとも子供っぽくなんかないですよ。誰かに愛された記憶は、誰が幾つになっても懐かしいものですから」
「そうなのか?」
「ええ」
「──そうか」

納得したのか、シンデレラは安心したように胸に擦り寄ってくる。
そして、どこかうっとりとした声で囁いた。

「母上が亡くなって、父上と兄上が亡くなって、一人になって・・・・。義理の家族だって悪い連中じゃなかったけど。でも、今日からは貴殿がいるんだな・・・・」
「はい。いますよ、ずっと・・・・」
「うん。──なあ、セレスト」
「はい?」
「僕は今、すっごく幸せだぞ・・・?」

その言葉に、セレストは思わず目をみはって。
それから。

「私もですよ・・・・カナン」

ありったけの想いと愛しさを込めて告げる。
が、しばらく待っても返ってくる返事はなくて。

「カナン?」

腕の中を見下ろせば。
──シンデレラは幸せそうな表情で眠っていた。

「・・・・・・ええと」

行き違いもどうにか修正できて、さてこれから甘い新婚初夜という場面での事態に、セレストは一瞬、途方に暮れる。
が、淡い微笑を浮かべた無邪気な寝顔を見つめて、苦笑まじりの溜息をこぼした。
そして、起こさないようにそっと華奢な体を抱き上げて、寝台へと寝かせる。

「末永く、と約束しましたしね」

まだ今日、始まったばかりなのだ。
急ぐことは何もない、とセレストはシンデレラの白い額に、口接ける。

「おやすみなさい」

優しく囁き、それから自分も寝支度を整えながら、考える。

──予報では明日も天気がいいらしいから、この城の中をあちこち案内してあげて、疲れたら庭でお茶を飲もう。
彼は本が好きだと言っていたから、きっと城の大図書館なんかは気に入ってくれるに違いない。
そしてまた、抱きしめて、キスをして。

今日よりも明日、明日よりも明後日。
そうして二人で歩いていけたら。

「──うん。幸せになろう」

呟き、燭台の明かりを消して、セレストも寝台へと上がる。
そして、静かに眠っているシンデレラを、そっと胸に抱き寄せた。
と、ふわりと薫ったシンデレラの髪の甘くすがすがしい香りに、ふとセレストも眠気を誘われる。
そのまま目を閉じると、またたく間に眠りの淵へと引き込まれて。

夜空でまたたく星に見守られるように、二人の末永く幸せな物語は始まりを告げたのだった。
















End.








というわけで、貢ぎ物その2は、宮城貴志様に捧げるシンデレラ。

先日、まつのすけさんから軍服イラストをどうにか頂戴しようと攻防戦を繰り広げている最中、たまたま、まつのすけさんが宮城さんのメチャ格好いいセレストさんのイラスト2枚をうっとり眺めているのを見て、「それ差し上げますから、軍服下さい!」と(宮城さんの許しも得ずに。事後承諾で許してもらったけど)叫んだのが、そもそもの事の始まり。
で、私は、まつのすけさんの素敵イラストをGETし、引き換えに宮城さんにはシンデレラを捧げる約束になったのです。

まぁ、もともと宮城さんとは、これまでにもシンデレラネタでも結構盛り上がってまして、書くという約束自体は2ヶ月くらい前からあったんですよね。
その途中に、ウエディングドレス姿のすっごく素敵なカナン様イラストをいただいたりして、私の借りばかりが溜まっていたので、ようやくこれで利子分くらいは返済できたかな〜と思います。

なお、カナン様が新婚初夜に寝てしまう、というオチは、「ぶっちゃけた質問ですけど、二人の関係はどこまで?」と尋ねた私に、宮城さんが「シンデレラなら可愛いのがいいな〜」とおっしゃった結果です(^_^)

そんなわけで、まるでカナセレみたいな漢前のシンデレラですが、謹んで宮城さんに進呈いたします。
煮るなり焼くなり、どうぞお好きにして下さいね〜m(_ _)m





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